大学等が構成する就職問題懇談会（事務局：文部科学省）は7日、大学および企業を対象に行った「平成29年度就職・採用活動に関する調査」の速報版を取りまとめ公表しました。このうち、全国2500社を対象に行った企業調査（有効回答1034社）の概要によると、29年度の採用活動状況に関して「売り手市場である」と認識した割合は93.0％、加えて「昨年度より強い傾向」とした割合は71.2％に上り、厳しい採用環境が浮き彫りになっています。一方、就職・採用活動のスケジュールに関して、同懇談会では経団連の採用指針と同じく、3月からの広報活動開始、6月からの採用選考活動開始を申し合わせとして定め、企業に対して順守を要請しています。その実態について今回調べた結果では、選考活動開始に関して「6月」との回答が33.8％で最も多かった一方、6月より前に開始した割合は合わせて全体の59.3％に上り、特に300人未満の中小企業では62.1％と6割超に達しています。このほか、同懇談会が企業に要請している採用選考での学業成果の評価に関し　ては、「学業成果を大いに重視している」と「ある程度重視している」を合わせた割合で56.0％（前年度比2.1ポイント増）となっています。また応募者全員に学業成果を表す書類の提出を求めている企業は79.0％（同4.2ポイント増）とほぼ8割に上ったことなどが明らかになっています。

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/gakuseishien/1398051.htm