企業活動を続けるうえで、社会保険手続きは必ず発生する業務のひとつです。
従業員が入社すれば資格取得の手続きが必要になり、退職すれば資格喪失の届出を行わなければなりません。
さらに、毎年の算定基礎届や賞与支払届など、期限が厳密に決められた手続きも数多く存在します。
しかし実務の現場では、「担当者の負担が大きい」「法改正に対応しきれない」「ミスが起きないか不安」といった悩みを抱える企業が少なくありません。
こうした背景から近年注目を集めているのが、社会保険手続きを外部に委託する、いわゆる社会保険手続きのアウトソーシングです。
本記事では、社会保険アウトソーシングの基本的な考え方から、導入を検討すべきタイミング、メリット・デメリット、費用相場、そして依頼先の選び方までを解説します。
社会保険手続きのアウトソーシングとは?
社会保険手続きのアウトソーシングとは、健康保険や厚生年金保険、雇用保険などに関する事務手続きを、社内で完結させるのではなく、外部の専門家や業者に委託することを指します。
具体的には、従業員の入社や退職に伴う資格取得・資格喪失の届出、扶養の追加や削除、毎年の算定基礎届や月額変更届、賞与支払届、離職票の作成などが主な対象となります。
これらはいずれも定型的な作業に見えますが、実際には提出期限が厳しく、記載内容の誤りがあると差し戻しや再提出になることも少なくありません。
また、社会保険制度は法改正が頻繁に行われる分野です。制度変更に気づかないまま従来通りの運用を続けていると、知らないうちに法令違反の状態になってしまうリスクもあります。
そのため、専門知識を持つ外部に業務を任せることで、正確性と安定性を確保しようとする企業が増えています。
社会保険業務をアウトソーシングするべき「3つのサイン」
社会保険手続きは、すべての企業に必ずしもアウトソーシングが必要というわけではありません。
しかし、次のような状況が見られる場合は、外部委託を真剣に検討するタイミングだと言えます。
① 担当者の退職や休職によるリスクが高い場合
社会保険業務を特定の担当者ひとりに任せきりにしている企業では、その担当者が突然退職したり、長期休職に入ったりすると、業務が回らなくなる可能性があります。
引き継ぎが十分でないまま手続きが滞れば、従業員からの問い合わせが増え、会社への不信感につながることもあります。
② 法改正への対応が追いついていない場合
社会保険制度は毎年のように改正が行われ、電子申請の仕様変更や提出書類の見直しが発生します。
通常業務と兼務しながら、すべての改正情報を把握するのは簡単ではありません。
「今のやり方で本当に合っているのか不安」と感じているのであれば、それはアウトソーシングを検討すべきサインです。
③ 担当者が複数業務を兼務しており、ミスが起こりやすい環境にある場合
総務や人事の担当者が、採用、給与計算、労務管理などを同時に担当している企業では、社会保険手続きが後回しになりがちです。
その結果、提出期限を過ぎてしまったり、記載内容に誤りが生じたりするリスクが高まります。
社会保険アウトソーシングを利用するメリット・デメリット
社会保険手続きをアウトソーシングする最大のメリットは、社内の業務負担を大きく軽減できる点にあります。
煩雑な書類作成や行政機関とのやり取りを外部に任せることで、担当者は本来注力すべきコア業務に集中できるようになります。
また、専門家が対応することで、法改正への対応漏れや手続きミスのリスクを抑えることができます。
特に、期限管理やイレギュラーなケースへの対応は、経験の差が結果に直結する分野です。
アウトソーシングによって業務の属人化が解消され、組織として安定した運用が可能になる点も大きなメリットです。
一方で、デメリットがまったくないわけではありません。
外部に委託する以上、一定のコストが発生します。
また、すべてを任せきりにしてしまうと、社内に知識やノウハウが蓄積されにくくなるという側面もあります。
そのため、委託範囲や社内との役割分担を明確にしておくことが重要です。
社会保険手続きのアウトソーシングは誰に依頼すべき?
アウトソーシング先として主に検討されるのは、「社会保険労務士」と「バックオフィス業務の代行会社」の2つです。
社会保険労務士は、社会保険や労働保険の手続きを法律上、業として行うことが認められた国家資格者です。
法令解釈を伴う判断が可能であり、行政からの問い合わせや是正対応が必要になった場合でも、専門家として対応できます。
そのため、正確性や安心感を重視する企業にとっては、社労士への依頼が適しています。
一方、「バックオフィス業務の代行会社」は、定型的な事務処理を効率よく行う体制を持っている点が特徴です。
コストを抑えやすいというメリットがありますが、法律判断が必要な場面では対応できないケースもあります。
その場合、最終的な確認を社内や社労士が行う必要があり、かえって手間が増えることもあります。
気になる社会保険手続きのアウトソーシングの「費用相場」は?
費用は依頼形態によって異なります。顧問契約として月額で依頼する場合、従業員数にもよりますが、一般的には月額2万円から5万円程度が相場です。
従業員数が多く、手続き件数が頻繁に発生する企業では、10万円前後になることもあります。
一方、スポットで単発依頼をする場合は、資格取得や資格喪失の届出が1件あたり数千円から1万円程度、算定基礎届や年度更新は数万円が目安となります。
費用を抑えたい場合は、電子申請やクラウドシステムに対応している事務所を選ぶことや、顧問契約でまとめて依頼することが有効です。
失敗しない社会保険手続きのアウトソーシング先の選び方
アウトソーシング先を選ぶ際には、単に費用の安さだけで判断するのはおすすめできません。
まず確認したいのは、電子申請やクラウドツールに対応しているかどうかです。
これにより、手続きのスピードや情報共有の効率が大きく変わります。
次に重要なのが、セキュリティ体制です。
社会保険業務では、マイナンバーや個人情報を扱うため、情報管理体制がしっかりしているかどうかは必ず確認すべきポイントです。
さらに、社会保険手続きにとどまらず、助成金の活用や制度改正への対応など、プラスαの提案ができるかどうかも判断基準になります。
社会保険労務士法人アウルスが選ばれる「3つの理由」
社会保険労務士法人アウルスの労働・社会保険事務手続サービスは、単なる事務代行ではなく、企業の成長とリスク管理を支えるパートナーとして、多くの企業様にご利用いただいています。
その理由は、主に次の3点にあります。
① 社労士法人ならではの「判断力」と「安心感」
アウルスは社会保険労務士法人として、社会保険・労働保険手続きを法律に基づき、責任をもって対応しています。
加入要件の判断やイレギュラーな事案への対応、行政からの問い合わせへの受け答えなど、単なる作業代行では対応できない場面においても、専門家として一貫したサポートが可能です。
「このケースはどうなるのか」と迷う場面でも、安心して任せていただけます。
② 電子申請・クラウドを活用した「効率的でミスのない運用体制」
アウルスでは、電子申請やクラウドツールを積極的に活用し、手続きの迅速化と正確性の向上を実現しています。
紙書類や属人的な管理に頼らない運用体制により、手続き漏れや期限超過といったリスクを最小限に抑えます。
担当者の退職や異動があっても業務品質が変わらない、安定したアウトソーシング体制を構築できる点も大きな特長です。
③ 手続きにとどまらない「労務全体を見据えた提案力」
社会保険手続きは、労務管理全体の一部にすぎません。
アウルスでは、日々の手続き対応に加え、法改正への対応状況の確認や、助成金の活用、将来的な人員増加やIPOを見据えた体制整備など、企業のフェーズに応じた提案を行っています。
「今困っていること」だけでなく、「これから起こり得るリスク」まで見据えて支援できる点が、多くの企業様から評価されています。
社会保険業務の負担を軽減したい、ミスや属人化のない体制を構築したいとお考えの企業様は、ぜひ一度、社会保険労務士法人アウルスへご相談ください。
貴社の状況を丁寧にヒアリングしたうえで、最適なアウトソーシングの形をご提案いたします。
まとめ
社会保険手続きのアウトソーシングは、単なる事務作業の外注ではなく、企業のリスク管理と業務効率化を実現するための重要な選択です。
特に、法令遵守や将来的なトラブル防止を重視する企業にとっては、社労士法人への依頼が安心できる選択肢と言えるでしょう。
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監修者海蔵 親一
社会保険労務士・行政書士・社会福祉士
「経営者と同じ目線で考え、行動すること」をモットーに、現場に即した実効性のある支援を行っている。


















